関係のデザイン

ここまでの説明で、(1)ゆるやかな契約によって事後的に調整することによっても、(2)顧客の好みを理解し、顧客にあわせた対応をすることによっても、魅力的な関係はつくれることが分かりました。また(3)フレンドシップを形成することで心地よい関係を形成することも、ときとして有効でした。

魅力的な関係を作るには少なくとも3つの方法があるわけですが、大切なのはいずれがもっとも効果を発揮するかを見極めることです。関係について論理的に考えることで「関係のデザイン」が可能となります。

企業は自社のおかれた環境でどの側面を強調していくのかを検討する必要があります。もちろんこれら3つの方法は、同時に組み合わせて用いることができます。また顧客によって組み合わせを変えたり、あるいは顧客の成長段階によって変えていくという工夫も有効でしょう。さらにポイント・システムや入会金のような、関係の終結を避けようとする「回避的」な動機づけを組み合わせることも可能です。

リレーションシップ・マーケティングは顧客との間に友好的で安定的な関係を築くものです。一見すると簡単なように思えますが、それは奥深く、戦略的な意思決定なのです。